勝海舟
Katsu Kaishu

 勝海舟 1
 勝海舟 2
作家名
勝海舟かつ かいしゅう
作品名
山岡鉄舟宛書簡
作品詳細
掛け軸 紙本水墨 紙(中廻し蝋箋)裂 封筒付き 合箱
  本紙寸法39 ×15.7
全体寸法50.3(胴幅)×118.3㎝
註釈

【翻刻文】
印刷局義出来之
写真相廻候付、申遣
被下、且歳時別紙相認
差上可申段拝承仕候
写真返上いたし候。別段
御頼候義は差越不申。慥
是承候。人差出可申候
〇も拝答迠。早々以上
 八月廿四日   安芳
  銕太郎様

【現代語訳】
 印刷局の写真が出来、廻送するよう手配され、また歳を別紙に記入して差し出すようにとの事承知致しました。写真はお返しします。別途頼まれた事についてはお送りせず、確実を期し人を遣わすように致します。取りあえずお答え迄。早々以上

【解説】
以下の書簡は、この書簡に対する山岡鉄舟の返答と思われる。

 過日の印刷局御写真出来、当省へ差し出し候間、御覧に入れ候。直々、御手許へ差し上げ候につき、御覧済み、御返却願い候。別に御申し付けの外は当省へは参り申さず、□□□遣わし申すべくや、相伺い候。且御写真の下へ御名前、並びに御歳を相認め候よう仰せ付けられ候処、御歳を失念候間、御面倒乍ら、別紙へ同記し下され度く願い奉り候。御写真の下へは当省にて相認めさせ申し候。右願い奉り度く。匆々頓首
   八月廿四日                山岡銕太郎
  勝先生 座下

(『勝海舟全集別巻2 / 勁草書房』所収)

勝海舟の山岡鉄舟宛書簡は、全集には二通しか所収されておらず、希少であり、新発見の書簡と思われる。