宮島詠士
Miyajima Eishi
- 作家名
- 宮島詠士 みやじま えいし
- 作品名
- 月照軍營
- 作品詳細
- 掛け軸 紙本水墨 緞子裂 宮島貞亮(龍殊)箱
本紙寸法40.3×149.8
全体寸法61.6×209㎝ - 註釈
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【原文】
月照軍営夜粛然
城州明皓欲呑天
中山北亦青如斐
猶仰当平野宿煙
□台詠史 詠士書【訓読】
月は軍営を照らし、夜は粛然(しゅくぜん)たり。
城州は明るく輝き、まるで天を呑みこもうとするようだ。
ここ中山の北は、青々として斐(あや)のように美しい。
猶(なを)仰ぐ、当平野宿の煙。
□台詠史 詠士書【語釈】
軍営―軍隊の営所。兵営。
粛然―おごそかなさま。しずかなさま。
城州―特定の地名か。不詳。
明皓―明るいこと。
中山―春秋戦国時代の地名。今の河北省の一部。
斐―あやがあって美しいさま。
当平―不詳。地名か。
詠史―歴史上の事実を詠ずる詩歌の一体。【訳文】
月の光が軍営を照らし、夜はおごそかに静まりかえっている。
城州、明皓にして、天を呑まむとす。
中山の北、また青きこと斐(あや)のごとし。
猶(なを)仰ぐ、当平野宿の煙。
振り仰げば、当平に野営の煙りが立ちのぼっている。
□台詠史 詠士書