細井平洲
Hosoi Heisyu

 細井平洲 1
 細井平洲 2
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 細井平洲 4
 細井平洲 5
 細井平洲 5 細井平洲 5 細井平洲 5 細井平洲 5
作家名
細井平洲 ほそい へいしゅう
作品名
山水図
作品詳細
掛け軸 紙本水墨 緞子裂 平洲先生遺墨所載合箱
本紙寸法47.1×130.8
全体寸法67.2×211㎝
註釈

【原文】
壮遊懐昔水雲間
萬里東西往又還
老去回頭如夢寐
無端写出意中山
 平洲

【訓読】
壮遊、昔を懐かしむ、水雲の間。
萬里東西、往(ゆ)き又(また)還(かえ)る
老(おい)去(ゆ)きて、頭(かうべ)を回(めぐら)せば、夢寐の如(ごと)し。
端(はし)無(な)くも、写(うつ)し出(い)だす、意中の山。
 平洲

【語釈】
壮遊―壮年の頃に遊歴したこと。
夢寐―夢を見ている間。寝ている間。
無端―はしなくも。これといったきっかけなく。思いがけず。はからずも。

【訳文】
かつて元気な頃に遊んだ、景勝の地を思い出す。
ずいぶん遠くへ、そしてあちこちに行き来したものだ。
こうして年をとって、思い返してみると、まるで夢を見ていたような気がする。
そんな気持ちの時に、思いがけず、心の中の山水をえがいてみるのだ。

平洲先生遺墨(大正4年)所載。