勝海舟
Katsu Kaishu
- 作家名
- 勝海舟かつ かいしゅう
- 作品名
- 詩書
- 作品詳細
- 掛け軸 絖本水墨 緞子裂 象牙軸 合箱
本紙寸法34.7×134.2cm
全体寸法52.7×195㎝ - 註釈
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【原文】
膽欲大心欲小
知欲円行欲方【訓読】
膽(=肝・胆)大ならんとほっせば、心小ならんとす。
知円ならんとほっせば、行方ならんとす。【訳文】
度胸を大きくもとうと思うのなら、注意は細心にしなければならない。
智慧を広く持ちたいと思うのなら、行いは正しくなければならない。【典拠】
『旧唐書』方技伝にでる孫子邈(そんしばく)の言葉。孫子邈は唐代の名医。後世に「薬王」「医神」と称される。主著は『千金要方』三十巻。
勝海舟が直接見たのは、朱子学系の著書『近思録』あたりか。
この言葉から、「胆大心小」(大胆で細心の注意をはらう。度胸は大きくもち、注意は細かくすべきこと)という言葉が派生した。また、医者でもある上田秋成の随筆『胆大小心録』の題名もこの言葉による。