伊達政宗
Date Masamune
(袖追書)
尚々、兎角参候て」可申候、又在所の」鳥にて候、一段与』ふう(行間書)ミ能候間、五ツ」進申候、すき(数奇)に」御つかい候へく候、」白鳥も一ツそへ申候、」かしく
参候て、可申候へ共、」日々方々不得」隙、又貴老も」
所々御出之由、及承、」可為御草臥と、」能ひかへ申
候、先」度是にて、そと」御物かたり申候キ、」爰元
石かき(垣)御」普請之事、」是非ニ申請仕」度候(折紙見返)、能々
内々」用意以下、少も」て(手)のつか(支)へ不申候」やう(様)ニ、
しめ(締)合申候間、」御次之時分に、」於 御前、能様ニ」
被仰上可預候、」内々大炊殿(土井利勝)候て、」おき申候、恐
惶謹言、
正月(元和六年カ)十四日 正宗(花押)
(切封ウワ書)
(墨引) 松陸奥守
藤泉州(藤堂高虎)様 正宗
人々(カ)御中
【解説】
「古典籍下見展観大入札会目録」(平成六年十一月)の写真図版による。軸装。横切紙を上下に貼り継ぐ。もとは折紙、自筆。自署・花押の形、江戸城石垣普請役のことが記されていることから、元和六年のものか。
- 作家名
- 伊達政宗 だて まさむね
- 作品名
- 藤堂高虎宛自筆書状
- 作品詳細
- 掛け軸 紙本 緞子裂 合箱
本紙寸法52.2x34.6
全体寸法(胴幅)65.7x134㎝ - 註釈
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※『仙台市史 資料編12 伊達政宗文書3』に翻刻文掲載。