安田理深
十方無得人一道出生死
本紙寸法32.5 ×127.5
全体寸法45.7(胴幅)×189㎝
〈十方無得人一道出生死〉
十方無碍人、一道より生死を出でたまえり
親鸞の著、『顯淨土眞實敎行證文類』には次のようにある。
《「道」は無碍道なり。『経』(華厳経)に言わく、「十方無碍人、一道より生死を出でたまえり。」「一道」は一無碍道なり。「無碍」は、いわく、生死すなわちこれ涅槃なりと知るなり。》 (聖教電子化研究会HPより転載)
迷い(生死)と悟り(涅槃)が本来別のものではなく、迷いがそのまま悟りである。つまり、生死にあって生死を超えるということ。それが、何ものにも束縛されることのない自在の境地(無碍)であり、それが涅槃である。仏への道はその一道に生きるということ。