良寛
Ryoukan
- 作家名
- 良寛 りょうかん
- 作品名
- 詩書
- 作品詳細
- 掛け軸 紙本水墨 緞子裂 合箱
本紙寸法25.6×68
全体寸法(胴幅)37×158㎝ - 註釈
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心水何澄々 望之不見端 一念纔暼起 万像堆其前
執之似為有 乗之不永還 苦哉狂酔子 竟被繞十纒心水(しんすい)何ぞ 澄々(ちょうちょう)たる
之を望めども 底を見ず
一念僅かに暼起(べっき)すれば
万像其の前に堆(うずたか)し
之に乗じて永く還らず
苦しい哉(かな)狂酔子
終に十纒(じってん)に繞(まと)はる【詩意】 心の本体は澄んでいても、どこまでも限界のないものである。
それが欲念と化して僅かでも動くと、あらゆる現象が眼の前にうずたかくつもる。
(その)現実を実有るものだと考え、その上に乗りつつ、遂に永久に本源へ立ち戻る事ができない。苦しいか酔いどれよ、その挙句に多くの十纒(悪業)にまとわりつかれるのである。