板垣退助
Itagaki Taisuke
- 作家名
- 板垣退助いたがき たいすけ
- 作品名
- 大江卓宛書簡
- 作品詳細
- 扁額 紙本水墨
本紙寸法59×18.2
額寸法84.7×31.6㎝ - 註釈
-
【原文】
拝復
御書面之趣、委細
承知仕候。明日午前
九時頃御出被下候
者ば、御面会可致
候。右貴答迄。
草々不一
六月五日
板垣退助
大江卓殿【読み下し文】
拝復
御書面の趣き、委細
承知仕り候。明日午前
九時頃、御出で下され候
はば、御面会致すべく
候ふ。右貴答迄。
草々不一
六月五日
板垣退助
大江卓殿【現代語訳】
拝復
御書面のご趣旨、委細
承知いたしました。明日午前
九時頃においでくだされば
御面会致します。
右お答えまで。草々不一
六月五日
板垣退助
大江卓殿大江卓
弘化4年(1847)~大正10年(1921)土佐国幡多郡柏島(現在の高知県大月町)に生まれる。慶応3年(1867)、陸援隊に入隊し、討幕運動に参加。維新後、明治4年(1871)、部落解放令の実現に尽力。翌5年、マリア・ルーズ号事件に際し、裁判長として同船で使役されていた清国人を解放する。明治10年(1877)、西南戦争に呼応した反政府挙兵に失敗、翌11年逮捕投獄される。明治17年(1884)、仮出獄後は義父後藤象二郎に従い大同団結運動に参加。明治23年(1889)、第1回総選挙で立憲自由党から当選するが次の選挙で落選、実業界に転身する。東京株式取引所頭取、京釜鉄道創立委員などを務めた。