福沢諭吉
Fukuzawa Yukichi
- 作家名
- 福沢諭吉ふくざわ ゆきち
- 作品名
- 詩書
- 作品詳細
- 掛け軸 絖本水墨 緞子裂 象牙軸 合箱
本紙寸法51.4×137cm
全体寸法76×202cm - 註釈
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【原文】
遊説王公非我事
唯欣随処故人多
無端却被孟軻笑
傳食四方事上過丙戌春地方漫遊
【訓読】
遊説する王公は我が事に非ず。
唯(た)だ随所に故人多きを欣(よろこ)ぶのみ。
端無くも却つて孟軻(もうか)に笑はれん、
食を四方に傅(かしづ)かせて上過するを事とするを【訳文】
貴顕に献策しようと遊説するのは私の仕事ではない。
ただ、あちこちにいる知人と会うことを楽しむだけだ。
古代戦国の世に各地を遊説して歩いた孟子先生には笑われてしまうだろう。
行く先々で御馳走になり、車に乗って渡り歩く私の姿をみたら。明治十九年の春、福沢は恩師緒方洪庵の夫人の墓参をかねて、大阪まで東海道を旅行をした。品川から横浜まで汽車に乗っただけで、あとは馬車か人力車の旅だったという。