百万塔 (自心印陀羅尼収納) Hyakumantou
《 百万塔 》
百万塔とは、内に陀羅尼を納めた木造三重の小塔のこと。陀羅尼経の根本経典『無垢浄光大陀羅尼経』は、造塔、写経の広汎な功徳を説く。天平宝字8年(764)におこった恵美押勝(えみのおしかつ)(藤原仲麻呂)の乱平定後、戦死者の供養と鎮護国家のため、孝謙天皇の勅願によってつくられ、宝亀元年(770)に完成する。完成した百万塔は、当初、奈良の大安寺、元興寺、東大寺、西大寺、薬師寺、興福寺、法隆寺、川原寺、大阪の四天王寺、滋賀の崇福寺に10万基づつ安置されたが、現在は、法隆寺にのみ、上部の相輪部266.054余基、塔身部は45.755基残る。このうち100基が、明治41年、旧国宝の指定を受けている。
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