中林竹洞
Nakabayashi Chikutou
- 作家名
- 中林竹洞 なかばやし ちくとう
- 作品名
- 花鳥小屏風
- 作品詳細
- 六曲小屏風 着色 裏地扇面十四枚貼交
昭和十四年大垣市近澤家売立目録所載
全体寸法255x91.6㎝ - 註釈
資料性の極めて高い、希少な作品。
三十代前後の作品かと推測しますが、このような写実的な花鳥画は過去に類例がなく、真筆と認められれば、いつの日か竹洞の新発見として博物館のガラスの向こうに居場所を移すでしょう。画面全体から発する緊張感、するどく気品ある鳥の眼、しっかりと枝におろされた鳥の足から窺える描写力の確かさ、岩の描法に見られる後年の竹洞との類似。梅逸と最初に上洛したのが享和2年(1802)、二十七歳の時、画家を志した若き竹洞がこのような花鳥画を描いたと想像することは、竹洞研究の幅を広げることになると考えます。私はこの作品が真筆であると信じますが、研究の成果が待たれるところです。