鄧州全忠(南天棒)
Nantenbou
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- 作家名
- 鄧州全忠 (南天棒) なんてんぼう
- 作品名
- 喫茶去
- 作品詳細
- 掛け軸 紙本水墨 緞子裂 合箱
本紙寸法65.5×27.4cm
全体寸法>74.4×123.5cm - 註釈
《喫茶去》
中国唐時代の禅僧趙州和尚の言葉。出典は、中国南宋代に成立した禅宗灯史『五灯会元』の趙州の章。『五灯会元』とは、『景徳伝灯録』『天聖広灯録』『建中靖国続灯録』『宗門聨灯会要』『嘉泰普灯録』の 五つの禅宗灯史(五灯)の重複を整理し集成し纏めたもの。過去七仏に始まり、南宋に至るまでの諸祖の伝灯の次第と機縁の語句を収める。趙州和尚のもとに修行僧が訪ねる。
趙州曰く、「曽(か)って此間(すかん)に到るや」(前にここに来たことがありますか)
修行僧曰く、「曾(か)って到る」(前にも参りました)
趙州曰く、「喫茶去」(まあ、お茶を一服おあがりなさい)
また別の修行僧に対しても同じように
趙州曰く、「曽(か)って此間(すかん)に到るや」
修行僧曰く、「曾(か)って到らず」(ここに来たことはありません)
趙州曰く、「喫茶去」(まあ、お茶を一服おあがりなさい)この問答を聞いていたこの寺の院主は趙州に対し、「和尚はここに来た者にはみな喫茶去と同じことをいわれるがそれはどうしてですか」と尋ねる。趙州は是れに答えず「院主さん!」と呼びかけた。院主が思わず「はい」と応ずる。趙州はすかさずまた、「喫茶去」。
「まあ、お茶を一服おあがりなさい」