榊莫山 Sakaki Bakuzan
大正15年(1926)~平成22年(2010)
三重県上野市に17代続く旧家に生まれる。中学時代に書は松永楳園に、油彩を佐々木四郎に師事。戦後、書を辻本史邑に、篆刻を梅舒適に学ぶ。辻本史邑が設立した日本書芸院、前衛書道の「奎星会」で連続して推薦一席や奎星会賞を受賞。日本書芸院展、奎星会展などで度重なる最高賞を受賞。昭和33年(1958)、書壇から離れる。以来、「土」「女」「花」「母」など漢字の持つ根源的イメージを新しい造形感覚で表現した前衛的な書や、文人的隠棲生活を標榜し、「詩書画三絶」を理想とした独自な書画世界を表現する。随筆に『野の書』『禅の書』『文房四宝』『莫山書話』、作品集に『榊莫山自選作品集』など。
平成22年(2010)10月3日、「葬式も弔問も墓参もいらない。家族で般若心経を唱えてくれたらそれでよい」と遺書に記し病没。
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