橋本雅邦
Hashimoto Gahou
- 作家名
- 橋本雅邦 はしもと がほう
- 作品名
- 夏景山水図
- 作品詳細
- 掛け軸 紙本彩色 本金襴緞子裂 象牙軸 川合玉堂箱
勝田蕉琴書状添付 二重箱入
本紙寸法46.7×118.4cm
全体寸法67.8×219.8cm - コンディション他
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勝田蕉琴
明治12年(1879)~昭和38年(1963)福島県東白川郡棚倉町に生まれる。本名良雄。10代のころ、会津の野出蕉雨に日本画の手ほどきを受ける。20歳で上京し橋本雅邦に師事。明治38年(1905)、東京美術学校日本画家選科卒業後、岡倉天心の推薦でインドにわたり、2年間詩人タゴールの家に滞在しながら、仏教遺跡の調査、シャンチニケタン学園で東洋画を教授する。明治40年(1907)、帰国、同年第1回文展に《降魔》《出城釈迦》入選、その後主に文展、帝展で活躍する。大正8年(1919)、島田墨仙、野田九浦、石井林響らと如水会を結成。同年福島県出身の日本画家を結集した福陽美術会を発足させ会長を務める。帝展審査員。日本画家。
勝田蕉琴書状
拝啓
此程は御来駕を蒙り(こうむり)
奉恐縮居リ候
其際御預り致候
勝園雅邦先生筆夏景
山水紙本臺軸親友
橋本静水兄(故翁女婿)
と共に拝見仕候義、右は
故翁壮年時代の佳作
に有り(レ)之、頻(しきり)に北宗之神髄
を研究せられし折之
古又雄勁 正に真蹟
疑なきものに被存候
間、御愛蔵可有存上候
又同時に拝見仕候故荒
木寛畝翁之宿獄
之図も同様 結構之
画幅に被存候是又
御所蔵之価値充分
と存上候
右先般之復禮を拝
謝し立 方(かたがた)申上候頓首
癸亥(大正12年) 二月廿七日
勝田蕉琴 拝
勝田蕉琴書状『故翁壮年時代の佳作に有り(レ)之、頻(しきり)に北宗之神髄を研究せられし折之古又雄勁正に真蹟疑なきものに被存候』は言うに及ばず、川合玉堂による橋本雅邦鑑定は最も信頼される鑑定でありますが、長良川画廊の見識において全く疑いなき真筆としてご紹介するものであります。