近衛家煕
寛文7年(1667)~天文元年(1736)
近衛家第21代当主。関白・摂政を歴任して、太政大臣となり、享保10年(1725)、59歳の時、落飾して予楽院と号した。有職故実・漢籍・和歌に造詣が深く、能書としても知られ、茶の湯など諸芸に秀でていた。近衛家歴代の信尹、信尋が三藐院流(近衛流)の能書であり、尚嗣、基煕も和様の能書として知られるが、家煕もまた、近衛家伝来の名筆を手本として目習い、臨書、模写によって平安朝の和様の書を学んで、復古和様の書を能くした。
『陽明文庫創立70周年記念特別展 宮廷のみやび 近衛家1000年名宝』より
堀江知彦
明治40年(1907)~昭和63年(1988)
東京に生まれる。号、秋菊。早稲田大学国文科を卒業。東京国立博物館研究員、二松學舍大学教授を歴任。古筆鑑定、会津八一の研究を行う。
本紙、若干小折れがありますが、ウブなり、美品です。