江崎孝坪
明治37(1904)~昭和38(1963)
長野県上伊那郡高遠町(現在の伊那市)に生まれる。15歳の時に画家を志して上京。呉服商に勤めながら大和絵画家の蔦谷龍岬に学び、昭和2年(1927)、第8回帝展で「晩秋」が初入選。龍岬死去後は、前田青邨に師事。第4回新文展で「撃て」が特選、第3回日展で「像造」が特選を受賞するなど活躍した。戦後は、大仏次郎『乞食大将』、吉川英治『太閤記』、井上靖『風と雲と砦』『真田軍記』『風林火山』に挿絵を描き、黒澤明監督の『七人の侍』では衣装考証を担当、第29回アカデミー賞で衣裳デザイン賞にノミネートされた。平成4年(1992)、長野県信濃美術館・東山魁夷館で「近代の歴史画展 江崎孝坪と武者絵の系譜」が開催される。
本紙、若干の小折れあり。