【原文】
五岳南峰最上頭
韓公黙祷巻雲収
崇高着隻祝融眠
松滴嵐光翠欲流
右為
崇松上座頌衡巓号
者也。
復古道人卍山自艸
【訓読】
五岳の南峰、最上の頭
韓公は黙して祷り、雲を巻きて収む
崇高着隻、祝融の眼
松滴嵐光、翠流れむと欲す。
右、崇松上座の為に、衡巓号を頌する者なり。
復古道人卍山自ら艸す。
【訳文】
中国五岳の内の南岳衡山、
その山峰の中でも最も高い祝融峰。
唐代の韓愈が黙って祷ると、雲は巻いて収まった。
崇高なる孤峰、祝融峰は眠る。
松をわたる風、緑の色が流れ出るようだ。
右は崇松上座のために、その衡巓号をたたえるものである。
復古道人卍山、自書する。
本紙にヤケ、傷み。