【原文】
懐昔太元寇九州
楼船十万無加憂
神風那識東西起
蒙古山高是髑髏
蒙古山在是海
厓草
【訓読】
昔を懐ふ、太元の九州を寇すを。
楼船十万にして加憂いを加うる無し。
神風、那ぞ識らむ、東西に起こるを。
蒙古山高し是れ髑髏。
蒙古山は是の海に在り
厓草す
【訳文】
往事を回顧するに、むかし大元の国が九州に襲来した。
彼らは楼船十万で押し寄せたので、何の不安もなかった。
まさか神風が東西に起ころうとは、どうしてわかったであろうか。
蒙古山が高いのは、累々たる髑髏が埋まっているからなのだ。
蒙古山は是の海にある
仙厓が草した。
]